明治42(1909)年1月、日立製作所の前身である久原鉱業所日立鉱山によって建設された水力発電所の変電施設。その後、明治44(1911)年の春に「茨城の電気王」と呼ばれた前島平が設立した茨城電気(後の東京電力)が町屋発電所を買い取りました。旧太田町などで初めて電灯が灯ったのは同年の11月28日、町屋の人々は「電気見たけりゃ町屋へ行け」と偉大な町のシンボルを誇ったといいます。煉瓦造りで切妻屋根の建物と寄棟屋根の建物がつながった外観が特徴のこの変電施設は、町屋発電所から送られてきた電力をフランス製と見られる三相の碍子から取り入れ、各地に送電していました。昭和31(1956)年まで変電所として機能した後は、地域の集会所として利用されていました。現在は地区の保存会によって周辺整備が進められています。国登録有形文化財。
常陸太田地区 |
常陸太田市西河内下町1382-1 |
0294-72-8071(観光振興課) |